Grand Prix Dallasの結果より

 11/5~6にかけて行われたGP Dallas
前回のモダンGPから2カ月と少し経ち、「カラデシュ」がリリースされてから初のモダンGPとなるのですが、どういった結果になったのでしょうか。
様々なデッキが溢れるこの環境も、最近は非常に速いゲーム展開を得意とするデッキが好成績を残してはいますが、今回のGPでその状況はどうなったのかも注目ですね。

Top8と環境の変化

 今回の優勝はKevin Mackie氏のSkred Redでした。
Top8は上位から順に以下の通りです。

  1. Skred Red
  2. Grixis Control
  3. Infect
  4. Jeskai Control
  5. Dredge
  6. Infect
  7. Titan Breach
  8. Infect

まさかまさかのSkred Redが優勝です。
ごく稀に大会で少し結果を残す事がありますが、まさかGPで優勝するとは思いもよりませんでしたね。
ただ氷雪をフィーチャーしたデッキと言うよりは純粋に赤単《血染めの月》コントロールといった感じが強いような気がします。
さらに2位と4位には最近のモダンでは非常に珍しい《謎めいた命令》をフル投入したコントロールが入賞しています。
環境のスピードが非常に速くなっている今、このカードを4枚採用するコントロールを持ってきて入賞するというのは大変興味深い結果ですね。
またInfectがTop8に3名残っているので、まだまだ姿を見ることにはなりそうです。

 

Top8 Decklists
1st / Skred Red(プレイヤー:Kevin Mackie)

Main Deck
20 《冠雪の山
2 《占術の岩床
22 Lands

3 《ピア・ナラーとキラン・ナラー
3 《嵐の息吹のドラゴン
2 《永遠の災い魔
8 Creatures

 
4 《稲妻
4 《雪崩し
1 《マグマの噴流
3 《神々の憤怒
3 《血染めの月
4 《槌のコス
1 《反逆の先導者、チャンドラ
1 《黄鉄の呪文爆弾
4 《大祖始の遺産
4 《精神石
1 《殴打頭蓋
30 Spells

60 Mainboard Cards

Sideboard
2 《ゴブリンの熟練扇動者
2 《破壊放題
4 《溶鉄の雨
2 《跳ね返りの罠
1 《墓掘りの檻
4 《ドラゴンの爪
15 Sideboard Cards

 優勝はKevin Mackie氏のSkred Redでした。
嵐の息吹のドラゴン》が環境に存在する殆どの除去に対して強力なので、フィニッシャーとして非常に安心感がありますね。
珍しいカードとして《永遠の災い魔》が採用されています。
神々の憤怒》と《反逆の先導者、チャンドラ》、《大祖始の遺産》と追放領域に送るカードもしっかり採用されており、効果を申分なく使用する事ができます。
また《神々の憤怒》と《大祖始の遺産》は、増加傾向にあるDredgeに対しても非常に効果的でそういったものをメインからしっかり採用できているのも1つの魅力かと思われます。
そして多色デッキに対して強力な《血染めの月》でのコントロールと、案外理には適っているかもしれません。
これからこのデッキが増えるかどうかは正直未知数ですが、《血染めの月》を使ったデッキなんかは増えてくるかもしれませんね。

 

2nd / Grixis Control(プレイヤー:Corey Burkhart)

Main Deck
3 《
1 《
1 《
4 《沸騰する小湖
4 《汚染された三角州
2 《蒸気孔
2 《湿った墓
1 《血の墓所
1 《尖塔断の運河
1 《硫黄の滝
2 《忍び寄るタール坑
22 Lands

4 《瞬唱の魔道士
3 《黄金牙、タシグル
7 Creatures

 
4 《祖先の幻視
4 《血清の幻視
4 《思考掃き
2 《呪文嵌め
4 《謎めいた命令
4 《稲妻
3 《終止
2 《対抗突風
3 《コラガンの命令
1 《仕組まれた爆薬
31 Spells

60 Mainboard Cards

Sideboard
2 《払拭
3 《外科的摘出
1 《滅び
2 《神々の憤怒
3 《大爆発の魔道士
1 《イゼットの静電術師
1 《仕組まれた爆薬
2 《太陽のしずく
15 Sideboard Cards

 2位にはGrixis Controlが入りました。
最近のGrixisは《秘密を掘り下げる者/昆虫の逸脱者》を使ったDelver型がそれなりに結果を残す程度といった感じでしたが、なんと今回は純粋なコントロールが結果を残しました。
(まぁ《思考掃き》をフル採用していて、《黄金牙、タシグル》も3枚入っているので、どちらかと言うとDelve型といった感じがありますが。)
そして今回のリストで一番注目すべきは、先にも書いたように《謎めいた命令》が4枚フル投入されている点でしょう。
速いゲーム展開をするデッキが非常に多くなっている中で、このカードを4枚採用するに到った経緯がものすごく気になります。
ここのところこういったコントロール重視のデッキはいい結果を残す事が出来ませんでしたが、今回の結果からひょっとすれば今後増えていくかもしれませんね。

 

3rd / Infect(プレイヤー:Michael Mei)

Main Deck
2 《
4 《霧深い雨林
4 《吹きさらしの荒野
1 《樹木茂る山麓
2 《繁殖池
2 《ペンデルヘイヴン
/Pendelhaven
1 《ドライアドの東屋
/Dryad Arbor
4 《墨蛾の生息地
20 Lands

4 《ぎらつかせのエルフ
4 《貴族の教主
4 《荒廃の工作員
12 Creatures

 
2 《使徒の祝福
4 《ギタクシア派の調査
2 《呪文貫き
2 《よじれた映像
4 《変異原性の成長
4 《巨森の蔦
4 《古きクローサの力
4 《強大化
2 《怨恨
28 Spells

60 Mainboard Cards

Sideboard
1 《呪文貫き
2 《よじれた映像
2 《四肢切断
2 《漁る軟泥
1 《ヴィリジアンの堕落者
2 《自然の要求
3 《台所の嫌がらせ屋
2 《墓掘りの檻
15 Sideboard Cards

 3位はInfectでした。
最近良く見かける《顕在的防御》や《ひずみの一撃》のようなカードは採用されず、代わりに《使徒の祝福》と《怨恨》が採用されています。
呪禁をつけて除去を回避するよりはプロテクションをつけてブロッカーごと突破するような使い方の方が良いというような考えでしょうか。
怨恨》も、ブロッカーがでてもじもじしやすい《ぎらつかせのエルフ》に突破力を持たせる事が可能ですから、攻めていくカードとしては十分な性能がありますね。
その他としては、サイドの《漁る軟泥》が珍しいかなと思われます。
DredgeやBurnも増えてきましたし、墓地対策兼ライフ回復要因といったような立ち位置での採用、といった感じでしょうか。

 

4th / Jeskai Control(プレイヤー:Alex Mitas)

Main Deck
1 《平地
3 《
4 《溢れかえる岸辺
4 《沸騰する小湖
2 《神聖なる泉
1 《蒸気孔
1 《聖なる鋳造所
2 《氷河の城砦
3 《硫黄の滝
3 《天界の列柱
1 《幽霊街
25 Lands

3 《瞬唱の魔道士
1 《奔流の機械巨人
4 Creatures

 
4 《流刑への道
4 《血清の幻視
3 《熟慮
1 《マナ漏出
1 《否認
4 《謎めいた命令
3 《論理の結び目
2 《稲妻
1 《稲妻のらせん
2 《電解
3 《至高の評決
2 《スフィンクスの啓示
1 《復讐のアジャニ
31 Spells

60 Mainboard Cards

Sideboard
1 《糾弾
1 《神聖な協力
1 《天界の粛清
2 《機を見た援軍
2 《ルーンの光輪
1 《太陽の勇者、エルズペス
2 《ヴェンディリオン三人衆
1 《払拭
1 《否認
1 《イゼットの静電術師
1 《稲妻のらせん
1 《仕組まれた爆薬
15 Sideboard Cards

 4位はJeskai Controlです。
先駆ける者、ナヒリ》の登場以降は、《引き裂かれし永劫、エムラクール》とのコンボパッケージを内蔵したタイプが主流になっていましたが、ここに来て純粋な重コントロールが入賞です。
瞬唱ロボこと、《奔流の機械巨人》も1枚採用されており、《瞬唱の魔道士》が3枚採用という点からみて、打点を出せる生物が欲しかったのかなといった印象がありますね。
また、こちらも2位のGrixis Controlと同様に《謎めいた命令》を4枚採用しており、このカードの強さに信頼を置いているといった感じでしょうか。
呪文の中で目立つのが《稲妻》が2枚の採用に抑えられている点でしょうか。
モダン環境を象徴する1枚であり、よほどの事が無い限りは枚数を抑えるということはないのですが、除去よりもカウンターを優先した結果ということでしょうか。
その代わりに、全体除去である《至高の評決》が3枚取られており、生物はまとめて処理するという認識なのかもしれません。
また《熟慮》と《スフィンクスの啓示》も採用されており、重コントロールの象徴とも言えるカード枚数によるアドバンテージ勝負に強い拘りがあるのかもしれません。
かなり独創的な構築で、非常に調整過程が気になるところです。
こういった重コントロール好きは比較的多くいますし、今後はひょっとすると目にする機会が増えるかもしれません。

 

5th / Dredge(プレイヤー:Brian Braun-Duin)

Main Deck
2 《
4 《血染めのぬかるみ
4 《樹木茂る山麓
2 《血の墓所
2 《踏み鳴らされる地
4 《銅線の地溝
2 《ダクムーアの回収場
20 Lands

4 《ナルコメーバ
4 《恐血鬼
4 《臭い草のインプ
4 《ゴルガリの墓トロール
4 《傲慢な新生子
1 《災いの悪魔
4 《秘蔵の縫合体
25 Creatures

 
4 《信仰無き物あさり
4 《安堵の再会
3 《燃焼
3 《壌土からの生命
1 《叫び角笛
15 Spells

60 Mainboard Cards

Sideboard
2 《稲妻の斧
1 《古えの遺恨
2 《復讐に燃えたファラオ
2 《暗黒破
1 《集団的蛮行
4 《自然の要求
1 《骨までの齧りつき
2 《ボジューカの沼
15 Sideboard Cards

 5位はDredgeでした。
こちらはフェッチランドとショックランドを採用しており、SCG Open Milwaukeeの結果よりで結果を出したタイプよりは基本に忠実な作りになっている印象です。
また《災いの悪魔》も採用されており、《農民の結集》が使われるタイプもありますし、今後はこういった打点を上げるカードを採用するのが主流になってくるかもしれませんね。
サイドの《復讐に燃えたファラオ》も使い回しのきく除去として優秀かと思われます、ただ攻撃してきたものしか除去できないため、そこが1つ難点と言えば難点でしょうか。
まだまだいろいろ細部が調整されていくDredgeですが、墓地対策も多くなってきていますし、今後どうなっていくか楽しみですね。

 

6th / Infect(プレイヤー:Nicolas D’Ambrose)

Main Deck
2 《
1 《霧深い雨林
2 《吹きさらしの荒野
2 《樹木茂る山麓
4 《新緑の地下墓地
2 《繁殖池
1 《植物の聖域
2 《ペンデルヘイヴン
/Pendelhaven
4 《墨蛾の生息地
20 Lands

4 《ぎらつかせのエルフ
4 《貴族の教主
4 《荒廃の工作員
12 Creatures

 
4 《ギタクシア派の調査
2 《ひずみの一撃
1 《呪文貫き
1 《よじれた映像
1 《四肢切断
4 《変異原性の成長
4 《巨森の蔦
3 《顕在的防御
4 《古きクローサの力
4 《強大化
28 Spells

60 Mainboard Cards

Sideboard
1 《呪文貫き
2 《払拭
2 《よじれた映像
1 《四肢切断
1 《ヴィリジアンの堕落者
3 《自然の要求
1 《森の占術
1 《野生の抵抗
2 《呪文滑り
1 《ドライアドの東屋
/Dryad Arbor
15 Sideboard Cards

 6位はInfectでした。
一般的なInfectといった感じでしょうか。
メイン・サイド共に特にこれが新しいといったものもなく、このデッキもAffinityと同様に非常に完成度の高いデッキの1つといったところですね。
構成がほぼ決まっているということは、相手をする側すればどういうものかの推測も簡単なので、ゲームプランは立てやすいでしょうね。
ただ、速度がありますからゲームプランを考えるのは容易でもそれにしっかり対処できるかは別ですが…

 

7th / Titan Breach(プレイヤー:Zach Voss)

Main Deck
6 《
2 《
4 《樹木茂る山麓
3 《吹きさらしの荒野
4 《踏み鳴らされる地
2 《燃えがらの林間地
4 《溶鉄の尖峰、ヴァラクート
25 Lands

4 《猿人の指導霊
4 《桜族の長老
4 《原始のタイタン
12 Creatures

 
3 《召喚士の契約
4 《遥か見
4 《明日への探索
1 《風景の変容
3 《神々の憤怒
4 《裂け目の突破
4 《虚空の杯
23 Spells

60 Mainboard Cards

Sideboard
3 《突然のショック
2 《古えの遺恨
1 《神々の憤怒
2 《再利用の賢者
3 《強情なベイロス
2 《ムラーサの胎動
2 《墓掘りの檻
15 Sideboard Cards

 7位はTitan Breachです。
メインから《猿人の指導霊》と《虚空の杯》で1ターン目から相手の行動を制限する事も可能です。
最速3ターン目で《原始のタイタン》をプレイすることが可能で、そこから一気に勝利する事も容易でしょう。
サイドにはInfectやAffinityに効果的な《突然のショック》が3枚採用されており、《虚空の杯》も含めてかなりInfectを意識したような作りになっていますね。

 

8th / Infect(プレイヤー:Phillip Napoli)

Main Deck
2 《
4 《霧深い雨林
2 《吹きさらしの荒野
3 《樹木茂る山麓
2 《繁殖池
2 《ペンデルヘイヴン
/Pendelhaven
1 《ドライアドの東屋
/Dryad Arbor
4 《墨蛾の生息地
20 Lands

4 《ぎらつかせのエルフ
4 《貴族の教主
4 《荒廃の工作員
12 Creatures

 
1 《使徒の祝福
4 《ギタクシア派の調査
2 《ひずみの一撃
2 《よじれた映像
1 《四肢切断
4 《変異原性の成長
4 《巨森の蔦
2 《顕在的防御
4 《古きクローサの力
4 《強大化
28 Spells

60 Mainboard Cards

Sideboard
4 《呪文貫き
2 《四肢切断
1 《ヴィリジアンの堕落者
3 《自然の要求
1 《野生の抵抗
2 《呪文滑り
2 《墓掘りの檻
15 Sideboard Cards

 最後はInfectです。
こちらもメインは一般的な構成になっています。
サイドには《呪文貫き》が4枚取られており、メインに入っていない事も含めて、多めの採用といったところでしょうか。
さらに追加の《四肢切断》も2枚と、除去も割りと多めに採用されていますね。
こういった細かいところはプレイヤーの調整の結果ですから、そういったもので調整過程が垣間見えるのは面白いですね。

 

Day2 Metagame Dreakdown

 2日目のメタゲームブレイクダウンは以下の通りです。

  1. Infect 11
  2. Bant Eldrazi 8
    Dredge 8
  3. Naya Burn 7
  4. Affinity 6
    Death’s Shadow Aggro 6
    Titan Shift 6
  5. Jund 5
  6. Abzan 4
    Lantern Control 4
  7. Abzan Company 2
    Bant Knightfall 2
    Blue-Red Prowess 2
    Bring to Light Scapeshift 2
    Grixis Delver 2
    Jeskai Nahiri 2
    Living End 2
    Madcap Moon 2
    RG Tron 2
    Thing Ascension 2
    WB Eldrazi 2
  8. その他(使用者1名) 13

 今回はInfectが11名で最大勢力となりました。
Top8にも3名が進んでおり、まだまだこのデッキの脅威は続く事でしょう。
使用率の4番手までを見ても、基本的に速度のあるデッキばかりになっており、それにJund・AbzanといったBG系のデッキが続くといった感じが最近の現状ですね。
環境の速度が上がったことで、それらに対して弱いTron系のデッキが減った事も、BG系がそれなりに上位に残れる理由の1つとも言えるでしょう。
その他のデッキは相変わらず多種多様であり、今後これらのデッキの中から環境の上位に食い込んでくるものが出てくるのか非常に楽しみですね。

 

さらに変化するメタゲーム

 さて、今回の結果で今後はどのような環境になっていくでしょうか。
先にも書いたように、Skred Redが増えるかは別として《血染めの月》をメインに据えたデッキは増えてきそうな感じはありますね。
何処まで行っても多色環境なモダンですから、そういったデッキが増加してくれば、またいろいろと環境への刺激にはなるのではないかなといった印象です。また、2位と4位にはここ最近では非常に珍しい純粋なコントロールデッキが入賞しているので、今後こういったコントロールデッキも増えてくれば、また今までとは違ったメタゲームが形成されて面白くなってくるのではないでしょうか。

 今年のモダンGPはこのDallasで最後で、次のモダンGPは来年2/18~19に行われるBrisbaneとVancouverになります。
その頃には「霊気紛争」もリリースされており、今とは違った環境になっているでしょうから、それはそれでどうなるか楽しみですね。
SCGでは12/2~4にAtlantaでInvitationalがあり、その次は2/4のRegional Championshipsでのモダン開催となるので、暫くはゆっくりと進んでいくような感じですね。

 来年の5月には神戸でモダンGPが開催されますし、その時には「アモンケット」もリリースされていますからどうなっていくか非常に楽しみですね。

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独楽

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白黒緑の魅力に魂を売った、Abzan Junkをこよなく愛する者。 ニコニコ動画の方で生放送もやってます。 記事のミスや質問などありましたらお気軽にコメントもしくは、ツイッターか生放送でご連絡ください。
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